シーガーない野球ブログ

テキサス・レンジャーズという世界一1回の名門チームを応援しています

テキサスの4月の日程厳しいって。ガチで危機感持った方がいい

 

どうも、エニグマです。

先月29日遂に開幕を迎えました。世界一翌年のホーム開幕戦ということもあり優勝バナーの掲示、チャンピオンリング授与、ゴールド仕様のユニフォーム&帽子着用など様々なイベントが目白押しだった開幕カード3連戦。簡単にではありますがこの3試合を振り返ってみたいと思います。

 

□GAME1

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この試合は投手陣とジャンコウスキー、ハイムに尽きるでしょう。開幕投手の大役を務めたイオバルディが6回2失点としっかりとゲームを作れば中継ぎで登板したイエーツ、スボーツ、延長タイブレークで満塁のピンチを凌いだロバートソンが無失点でカブス打線を抑えていました。9回表にはファールボールだったにも関わらずインプレー中と判定されてしまいハイムの抗議も実らず2塁からランナーを返してしまう不運な失点を喫してしまいました。このピンチを救ったのが9回裏代打で出場したトラビス・ジャンコウスキー。フルカウントから振り抜いた打球はライトスタンドに突き刺さる値千金のホームランとなり球場は大興奮の渦を巻き起こしました。タイブレークに突入した10回裏では2アウトから先のイニングで誤審により辛酸を舐めたハイムが怒りをぶつけるかのように右中間へ打球を運びサヨナラヒット。開幕から劇的なゲームで大変満足しました。

この試合でメジャーデビューを果たしたラングフォードは2打席目に犠牲フライ、3打席目にはMLB初安打となるショート内野安打を記録しました。右打者でありながらこの当たりで内野安打を奪うのは驚異的な脚力です。

 

□GAME2

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開幕2戦目にして本来は先発5番手想定のブラッドフォードが先発となり大変不安だったのですが2回にスワンソンへホームランを許して以降は要所を締める丁寧なピッチングで5回2失点と十二分の働きでした。打線も今季新加入のウォルシュの本塁打から徐々に機能し始め終わってみれば8回までに11もの得点をスコアボードに刻みました。スプリングトレーニングでの実戦が非常に少なく試合勘が心配されていたシーガーとヤンですがシーガーは1試合4安打、ヤンは今季第1号と早期に結果を出してくれたのは嬉しかったですね。

 

□GAME3

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本日日本時間朝方に行われた最新のゲームですがとにかくグレイ、そしてレクラークが良い投球を出来なかったことに尽きますね。初回にモレルに被弾を許し3点を献上するとそれ以降もグレイは立ち直れませんでした。特にストライク率が50%を割ってし待ったことからも伺えるようにコントロールに苦しんでいた様子でした。バントを受け取ったウレーニャ、ロドリゲスはランナーを抱えながらも複数イニングを無失点と粘りのピッチングを見せていたのですが9回に登板したレクラークが大誤算。グレイ同様制球に苦戦し1イニング3四球を記録してしまう厳しい結果となりました。病み上がりのシーガー、欠場のハイムを欠いた打線でしたがラングフォードに公式戦初の長打(3塁打)が飛び出す等それなりに機能していただけに悔しい1敗でした。

 

では開幕カードの振り返りはここまでにして本題へ。開幕カードを2勝1敗とまずまずのスタートを切ったレンジャーズですが4月の27試合の対戦相手と日程が非常に厳しいものとなっているのです。

 

4/2,3,4 @レイズ

4/6,7,8,9 アストロズ

4/10,11,12 アスレチックス

4/13,14,15 @アストロズ

4/16,17,18,19 @タイガース

4/20,21,22 @ブレーブス

4/24,25,26 マリナーズ

4/27,28,29 レッズ

❇︎日時は日本時間

 

①今季5割超えが期待されるチームとの対戦がズラリ

上記の日程を見ても分かるように4/10,11,12に予定されているアスレチックス戦を除く全てのチームが今季5割またはそれ以上の成績が予想されているチーム、いわゆるコンテンダーと呼ばれる球団とのマッチアップが4月に待ち受けています。先発陣の故障者が多く出ていてローテの脆弱性が度々指摘されている現在のTEXにとっては見た目以上にタフな相手と戦わなくていけません。

②17連戦+アウェー10連戦

30日しかない4月に27試合実施という過密さからも分かるようにMLB特有の大型連戦が開幕すぐにやってきます。4/6のHOU戦を皮切りに17連戦、さらに13日からは敵地10連戦と中々息がつけない日程となっています。

③いきなり4月にアストロズと7試合!?

昨年終盤まで地区優勝を争いALCSでもGAME7まで縺れる死闘を繰り広げたテキサスとヒューストンですが4/6〜9、4/13〜15の間にいきなり7試合が予定されています。前回のブログ(【TEX】開幕直前!!個人的2024シーズン注目ポイント7選)でも言及したのですが昨年レンジャーズはRSでアストロズにとにかく勝てずシーズンで4勝9敗と大きく負け越す結果となりました。特にホームであるはずのグローブライフ・フィールドで昨年シーズン&プレーオフで1勝しか出来なかったのは本当に悔しかったです。全13試合ミニッツメイドで野球しないか?

 

前述の通り厳しい日程が待ち構えている4月なのですが5月は一転して緩やかなスケジュールとなっています。

月後半にPHIやMIN、昨年WSで相見えたARIという強敵との対戦はあるのですが全体を見たら4月比でかなりイージーな日程であることが分かると思います。仮に4月に勝ち星が伸び悩んだとしても5月で取り戻すことは十分可能です。5月になれば現在マイナーで調整中のロレンゼンがメジャーの舞台に戻っていてシャーザーも同月中に復帰の噂も出ているため戦力的には少し余裕も出てくるはずです。

 

次回のブログ更新はゴールデンウィーク中の予定です。開幕1ヶ月経過時点での成績や所感を述べるような内容になると思います。

 

総括

まとめるとー。

本日レクラークが制球難から自滅していたように今年もまたブルペン陣に課題を抱えるシーズンになりそうですね。

以上です。

【TEX】開幕直前!!個人的2024シーズン注目ポイント7選

どうも、エニグマです。

気付いたらもう明日から2024シーズンが始まりますね。当記事では今季のレンジャーズで注目したい7つのポイントを個人的見解ですが紹介して行こうと思います。実は2日前にブログの大部分を書き終えていて開幕ロスター発表まで投稿を待とうとしたのですがもう我慢出来ないので公開します(笑)

 

①今季の打線はフランチャイズ歴代最強?

突然ですが質問です。1シーズンにおけるレンジャーズのチーム得点最高記録は何年に達成され何得点か即答出来るでしょうか?正解は1999年、945得点となります。イバン・ロドリゲスラファエル・パルメイロフアン・ゴンザレスを中心とした強力打線で歴代最高得点に加えチームOPSフランチャイズレコードとなる.840をマークしレンジャーズ史上最も優れた打線と評価している方が多いと思います。

ですが今年の打線はその1999年と同レベル、もしかするとそれ以上の破壊力を秘めた破壊力を持ったラインナップになるかもしれません。セミエン、シーガー、ガルシアの3人はLAD&ATLのビッグ3にはやや劣りますがリーグ屈指のトリオだと思います。その他にも2022年ALのシルバースラッガー賞を獲得したロウ(開幕はIL)、得点圏で勝負強さを発揮するハイム、昨年6月まではAL新人王の筆頭候補であったMLB2年目のヤン、粗さは目立つもののそのヤンよりも若く2桁本塁打と2桁盗塁を達成可能なパワーとスピードを兼ね備えたセンターのタベラス、ユーティリティプレイヤーのデュランが打線に並びスターと若手が上手く融合した魅力的なチームになりつつあります。

待って。先に紹介した選手は昨年もプレーしていて選手の成長だけで昨年881得点(チーム歴代6位)のチームがどうして今年歴代最高の打線になり得るの?と疑問を持ったかもしれません。ですが昨年と今年の打線で明らかに違う点、チームをブーストさせることが可能な要素がありますよね?それは次に紹介する2人のルーキーです。

 

エバン・カーター、ワイアット・ラングフォードという新時代

今年1月にMLB公式からMLBプロスペクトランキングトップ100が発表されたのですがそのトップ10にレンジャーズから2人のプレイヤーが選出されました。5位のエバン・カーター、6位のワイアット・ラングフォードです。

カーターは昨年9月にガルシアの負傷による応急処置としてAAAからコールアップ、MLBデビューを果たしシーズンではわずか23試合の出場で.306/.413/.645の卓越した打撃を見せスプリントスピードを活かした走塁や守備でワイルドカード獲得に大きく貢献しました。プレーオフでもその勢いは衰えず初打席から6打席連続出塁で途中からは3番起用されるなど新人離れした鮮烈なインパクトを残しデビューからわずか2ヶ月足らずでチャンピオンリングを手にすることに。20年ドラフトで最大のサプライズ、パニックバイとも評価された選手としては小説のような出来過ぎたストーリーですが彼の本当のキャリアはここからがスタート、昨年の活躍は序章に過ぎなかったと言わせる働きを期待しています。

そんなカーターとは対照的にラングフォードはアマチュア時代からスターの素質を見せていた逸材で昨年23年ドラフト全体4位でTEXに入団しました。マイナーではルーキー、シングルA、ダブルA、トリプルAのいずれのカテゴリにおいてもOPS1.000超えの圧倒的なバッティングを見せ今季スプリングトレーニングにも招待され一部メディアからは「開幕戦から出場する可能性があるのでは?」という声も聞こえていました。

正直に言うと私は「初めてメジャーレベルの投手と対戦するのだからマイナー時代のように簡単に打てないのではないか?」と思っていましたし自身のXでも言及していましたがそれは全くの杞憂でした。STでも圧巻のバッティング、パワーを披露し開幕までおよそ1週間前に開幕ロスター入り&スタメン起用が決定しました。

ラングフォード選手、私が雑音でした。

 

③先発陣に希望はあるか?

見立てが明るい打撃陣と対照的に暗雲が立ち込めているのが投手陣となります。開幕時点での先発ローテは以下になると予想されています。

①ネイサン・イオバルディ

②ジョン・グレイ

③アンドリュー・ヒーニー

④デーン・ダニング

⑤コディ・ブラッドフォード

正直スターターだけ見るとコンテンダー、プレーオフ進出はおろか勝率5割レベルのチームのクオリティであると言わざるを得ません。開幕直近でFA市場に残っていたマイケル・ロレンゼンを緊急獲得し最低限のバックアップと層の厚さをキープ出来ましたがボールの出力が高い投手が少なく迫力のない先発陣となっていて苦戦が予想されます。

しかしこの危機的状況を改善してくれるかもしれない3人の投手がこの夏チームに加わります。昨年TDLで電撃移籍で加入したマックス・シャーザー、オフに2年2200万ドルで契約したタイラー・マーリー、そして伝説の超エースジェイコブ・デグロムです。確かにシャーザーはヘルニア手術、デグロムとマーリーはTJ手術と大怪我からのカムバックとなるため復帰序盤からのパフォーマンスに過度の期待は禁物です。ですが彼らが復帰し先発ローテに加わってくれると現在の先発陣の3人程度をブルペンに回すことが可能になります。そうするとスターター同様に不安だらけなブルペン陣の底上げにつながりますし彼ら3人の復帰は先発、ブルペン共にエナジーを注ぐことになるでしょう。

❇︎本日28日ESPNのバスタ・オルニー記者がシャーザーのリハビリが想定以上に前進していて5月までに復帰の可能性もあるという報道がありました。早く戻って来て欲しいですが焦らず万全のコンディションでカムバックして欲しいです。

 

④今夏TDLの注目ポイント

TEXは昨年のTDLで前述のシャーザーに加えジョーダン・モンゴメリーアロルディス・チャップマン(母親の乳揉むな)、クリス・ストラットン、オースティン・ヘッジスと積極的な補強を見せ球団初のワールドシリーズ制覇の大きな原動力となりました。昨年12月のMLBトレードルーマーズの記事ではチームはTDLの補強のためにオフの補強を控えている、その背景にはペイロール拡大によるラグジュアリータックス(贅沢税)の追加徴税を避けたい狙いがあるのでは?と推察されていていました。昨年同様バイヤー側でTDLを迎えるのであれば確実に戦力補強の動きがあると思われます。

では今夏TDLで最大の補強ポイントはどこでしょうか?私はリリーフ投手獲得に注力すべきであると思います。理由は以下の3点です。

①デグロム、シャーザー、マーリーの復帰で先発補強の必要性が低い

②打線は怪我人が続出しない限り既存戦力で十分なクオリティ

③リリーフ投手はTDLで一番対価が低く済み獲得のハードルが低いポジション

現在TEXブルペンのコアとなる投手はホセ・レクラーク、ジョシュ・スボーツ、新加入のデビッド・ロバートソンの3人が挙げられます。その3人に加えカービィ・イエーツ、ブロック・バーク、ジョナサン・ヘルナンデスらが中継ぎの脇を固める布陣となるのですが今季の先発陣同様にプレーオフ進出を目指すチームとしては質、量共に心許なさがあるような気がします。上記の3つ目の理由にもあるようにリリーフ投手は先発や野手以上にトレード価値が低く毎年市場に出てくる数が多いポジションです。昨年のチャップマンやストラットンのようなレンタル選手を獲得しブルペンの底上げを図って欲しいですね。

 

⑤接戦での勝負弱さを克服出来るか?

昨年世界一を達成したチームが勝負弱い!?と不思議に思った方がいられるかもしれません。しかし「1点差ゲーム」「延長戦」の2つのカテゴリでレンジャーズはリーグワーストクラスの戦績であることが数字で明らかになっています。

baseball-referenceからの引用となりますが以下の画像を見てください。

⑴ 1Run 1点差試合のチーム成績

⑵ ExInn 延長戦でのチーム成績

 

引用:www.baseball-reference.com

上の2枚の画像を確認していただくと1点差、延長戦の試合で昨年のレンジャーズは苦戦していたことが確認出来ると思います。得失点差で見るとTBの+195に次ぐリーグ2位の+165、MLB全体で見てもリーグ4位の高水準でありピタゴラス勝率(ここでは説明を省きます)では96勝可能なチームであったことがデータ上では示されています。もしこの課題をある程度改善出来るのであれば投手陣に課題を抱える編成ではありますが今季もプレーオフ争いに参戦するチームになるのではないでしょうか。

ではこの接戦、延長戦の苦戦はリリーフ陣の脆弱さをはじめとした必然的なものだったのか?それとも単純に運に見放されてしまったのか?どちらなのか考察したいのですが当ブログでは以下の結論で締めくくりたいと思います。

どちらもありうる・・・そんだけだ

 

⑥Beat HOU Beat SEA

野球という競技においてチームが勝つためには何が必要となるでしょうか。得点を取ること?正解です。失点を防ぐこと?それも正解です。先発投手がゲームを作ること?それまた正解です。監督のマネジメント能力?それも非常に大切です。

では少し話題を変えて。プロ野球のような年間3桁以上の試合をこなし優勝orプレーオフ出場をするには何が必要となるでしょうか?先の話題のように様々な要因が挙げられますが一つ結論を出すとすれば「自チームと成績が近いライバルチームとの直接対決に勝利する」と定義したいと思います。昨年前半戦は地区首位を快走していたテキサスはシーズン最終戦で地区優勝を逃してしまったのですがその最大の原因は同地区&同州のライバルであるヒューストン・アストロズとの対戦成績にありました。13試合の対決で4勝9敗と大きく負け越してしまい特に本拠地のグローブライフ・フィールドではプレーオフの3試合を含めると1勝9敗と全く歯が立ちませんでした。その一方でHOU同様に地区優勝を争ったシアトル・マリナーズとの対戦成績は9勝4敗と相性が良く終盤の激しいデッドヒートでSEAに対しては理想的な試合運びが出来ていたと思います。今年も昨年と同じくこの3チームでの三つ巴となる可能性が高いため如何に直接対決で勝利を重ねることが出来るかが地区優勝への道を切り開くと信じています。

 

⑦地元でのオールスター開催

ここまではチームの成績、戦力についての分析でやや堅苦しい内容でしたが最後は食後のデザートようなソフトな内容で筆を置きたいと思います。今夏のMLBオールスターはグローブライフ・フィールド、レンジャーズの本拠地での開催となります。テキサスでのオールスターゲーム実施は1995年、あの野茂英雄投手がナショナルリーグの先発を務めたシーズン以来となります。久しぶりのチームの躍進ということで昨年シアトル開催のオールスターゲームの段階でファンによる熱心な投票(悪く言えば組織票)があり代替選手を含め6人ものプレイヤーを夢の祭典へ送り込んでいました。今年はそこに新人のカーターやラングフォードにも得票が注がれる可能性があるため日本の阪神タイガースのようなASになってしまうのではないか?と若干心配しています。そう言えばどちらも昨年のチャンピオンシップチームですね笑

 

次回のブログ投稿ですが開幕カード3試合終了後となる予定です。3試合を簡単に振り返りながら4月に待ち受ける厳しい日程を確認していきます。

 

総括

まとめるとー。

千里の道も一歩から。チャンピオンチームとして連覇が期待されるシーズンですが1試合1試合を丁寧に大切にして戦って振り返ると今年もプレーオフに出ていたという1年になれば良いなと思います。まずは開幕カードを勝ち越して波に乗りたいですね。

以上です。

スプリングトレーニングを振り返りながらチームの近況を確認

どうも、エニグマです。

本日27日(現地26日)を持ってスプリングトレーニング全日程が終了しました。当記事では開幕まで残り2days時点でのレンジャーズ関連の情報をいくつか紹介&シェアしたいと思います。

 

・ラングフォード、開幕ロスター入り!!

先日当ブログでも言及していたワイアット・ラングフォード(MLB全体6位プロスペクト)が開幕ロスター入りを勝ち取りました。プロ入り後初めてのSTで打率.365、本塁打6本、20打点、OPS1.137の堂々の成績で新戦力の台頭や明るい話題がやや少なかったチームで輝きを放った存在でした。ST最終戦レッドソックス戦では2本の2塁打を記録しましたがその打球速度は114.1マイルと109.8マイルと驚異の数字を叩き出しメジャーで戦う準備が出来ているように見えます。スプリングトレーニングでは背番号82を着用していましたがMLBでは母校のフロリダ大学で付けていた36でプレーするようです。

メジャー未経験の新人の打球の速さじゃない…

 

・開幕に間に合ったシーガー、ヤン

当初はスプリングトレーニング全休で開幕に間に合わない可能性が高いと報道されていたシーガーでしたが順調な回復を見せ開幕前に復帰することが出来ました。本拠地グローブライフ・フィールドでの2試合ではヒットが出ませんでしたが既に2本の安打を放っていて後は実戦感覚だけではないでしょうか。

シーガーと時を同じくしてヤンもふくらはぎの負傷から復帰しグラウンドでプレーを見せてくれています。数週間前までは全力疾走の制限がチームから出ていてコンディションに不安を抱いていたのですが特に身体を庇うような動きはしていなかったように思いました。相変わらず?外のスライダー、カッター系への対応に苦しんでいて何とか克服して欲しいのですが…取り敢えず今は復帰出来たことに感謝します。

 

・弱い、弱い、テキサスは弱い

前述したシーガーとヤン、アドリス・ガルシアの調整遅れ、そしてST中盤にはナサニエル・ロウが脇腹を負傷してしまうなどフルメンバーで戦える試合が少なかった影響もあるのでしょうが昨年リーグ最多得点を記録した打線の破壊力は鳴りを潜めていました。そのため新人のラングフォードがチーム最強打者となりチームを牽引する試合が目立っていて昨年世界一を成し遂げたチームとしては寂しい春となりました。あくまでスプリングトレーニングは練習試合。明後日からの公式戦では昨年のような迫力のあるオフェンスを見れたらなと思っています。投手陣?あ…うん、次の話題に移りましょう。

 

・開幕カードの先発マッチアップは?

開幕相手のシカゴ・カブスですが初戦がジャスティン・スティール、2戦目カイル・ヘンドリックス、3戦目ジョーダン・ウィックスと既に発表されています。開幕投手のスティールはST最後の登板であっただろう試合で脚に打球を直撃し途中降板していて開幕戦の影響が心配されています。しかし本人のSNSで「問題ない」と発言しており恐らくオープニングゲームのマウンドに立っていることでしょう。

一方レンジャーズ。初戦はネイサン・イオバルディの登板が決定していますがそれ以降の2人が当ブログ投稿時点でアナウンスされていません。有力候補の一人であるジョン・グレイが首の張りで登板をスキップするという不穏なニュースも出ています。首の痛みはあくまで軽症であり明日ブルペンを行う予定でシーズン初登板に差し支えるものではないと報道されていますが不安が拭えません。グレイが登板可能でしたらもう一人の先発はダニングorヒーニーになるのではないでしょうか。

 

カブス-レンジャーズのマッチアップが開幕戦最高額!?

この投稿をどこまで信用していいのか分かりませんがCHC-TEXの開幕戦が本国アメリカでの開幕戦で最もプレミアムなチケット(チケット最安値が最も高い)となっているようです。フランチャイズ史で一生に一度しか起こりえない「初優勝翌年のリング授与セレモニー」となれば地元民や熱心なレンジャーズファンであれば足を運びたいというのが自然の成り行きでしょうし納得です。対戦相手のカブスが全米屈指の人気チームということもチケット高騰に拍車をかけているかもしれませんね。

 

最後に現在のレンジャーズには関係ないですが番外編として2つのトピックを

①モンティ、アリゾナ行くってよ

昨年のトレードデッドラインで獲得しチーム世界一に大きく貢献したジョーダン・モンゴメリーが遂に移籍先を見つけました。そのチームは昨年ワールドシリーズで対戦相手だったアリゾナ・ダイアモンドバックス。奇しくもWSで勝った選手が負かした相手チームに移籍するという格好となりました。正直サラリーや契約形態に言いたいことがあるのですがとにかく開幕前に移籍先が決まって良かったです。昨年のシーズン終盤、プレーオフでの熱投は忘れません。新天地での成功を祈っています。

 

②巨人からお出かけした元TEX戦士

昨晩ある一人の選手が日本の野球ファン、とりわけ巨人ファンの間で話題を独占しスポットライトを浴びていました。元テキサスのルーグネット・オドーアです。

日本での活躍があまり目に浮かばずパフォーマンスを疑っていたのですがまさか開幕前に退団してしまうとは…開いた口が塞がりません。

 

実は開幕戦前にもう一本ブログ投稿の予定があります。私のXアカウントで告知しますのでもし宜しければそちらの方も読んでいただけると幸いです。

 

総括

まとめるとー。

巨人ファンの皆様、オドーアのことは嫌いになってもレンジャーズのことは嫌いにならないでください!!

以上です。

ワイアット・ラングフォードは開幕ロスター入りの夢を見る?

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どうもエニグマです。

早速ですが質問です。2024年スプリングトレーニングで規定打席に到達している選手で現在OPSがトップの選手が誰かご存知でしょうか?このブログを読む前から分かっている方は相当なメジャーウォッチャーかレンジャーズファンかと思います。

正解はテキサス・レンジャーズ所属のワイアット・ラングフォード、まだMLBで一打席も立っていない若干22歳の青年です。

レンジャーズファンであれば紹介不要だと思いますがまだ知らない方に簡単な説明を。2023年夏のMLBドラフトで全体4位で指名された右投右打の外野手でアマチュア時代の圧倒的なパワー、打撃センスから入団当初から将来のチームの中軸、コアプレイヤーになると期待されていました。昨年およそ2ヶ月プレーしたマイナーではルーキーリーグ、A、AA、AAA4つのカテゴリーでプレーしその全てでOPS.1000超えのハイパフォーマンスを見せ入団時の期待に早速応えていました。先月のアメリ番記者のジェフ・パッサン氏の記事によると昨年ワールドシリーズでチームの主力打者であるアドリス・ガルシアが負傷でチームを離脱した後その代替選手としてラングフォードの名前も挙がっていたようでチームフロントの評価の高さが分かると思います。

*パッサン氏の記事は以下のリンクから

www.espn.com

昨年の充実したプロ生活1年目の圧倒的結果とフロントの期待も相まって今年のスプリングトレーニングでは上位打線で積極的に起用されています。ここまで11試合に出場し打率.379 本塁打4本 OPSは冒頭で述べたようにリーグ最高の1.300とセンセーショナルなスタッツを残しています。調整段階のピッチャー相手、まだデータが揃っておらず警戒をされていないという点は差し引いて考えるべきでしょうが初めて対決するMLBレベルの投手からヒットや四球を奪う姿は非常に頼もしく彼のキャリアが輝かしいものになることを予感させてくれます。

今春の爆発的な活躍により日に日に開幕ロスター入りを切望する声が高まっていて今では主要メディアの多くがラングフォードの開幕デビューを予想しています。さてここで問題。ワイアット・ラングフォードは開幕戦のラインナップに名前を連ねるべき選手なのでしょうか?色々な意見があると思いますが私は大賛成です。理由は次の3つです。

①CBA改定によって変わったサービスタイム

MLBのサービスタイム、年俸調停権などについては詳しく説明しようとするとそれだけでブログが書けてしまうほど濃密でボリュームのある内容ですのでここでは割愛します(そもそもあまり理解してないですw)が21〜22年のロックアウトを経た新労使協定ではチームのプロスペクトがサービスタイムを球団により意図的にコントロールされることの予防策として「プロスペクトプロモーションインセンティブ」、通称PPIと呼ばれる制度が誕生しました。

PPIについても当記事では詳細を省きますがこの制度で注目したいのは追加の指名権ゲットとサービスタイム+1年です。チームのプロスペクトがロスター入りし新人王やMVP、サイ・ヤング賞と言ったアワードを獲得した場合チームの1巡目指名の後追加で指名権が貰えるようになり、新人王投票で1位もしくは2位に入った選手は従来の保有年数に加えてプラス1シーズンチームがコントロール可能な選手となります。レンジャーズはラングフォードに加え昨年終盤にデビューし活躍したエバン・カーターも今季新人資格を持っているためもし仮にカーター、ラングフォードの2人で新人王1位2位を独占した場合TEXは追加の指名権と2人のサービスタイムを1年長く持つことが出来るようになり昨年世界一を達成したチームを更にブーストさせることとなるでしょう。

②爆発力を欠く開幕ロスターへの起爆剤

昨年リーグトップとなる881得点、トップタイとなる233本塁打を放った強力打線が持ち味のレンジャーズですが開幕前から主力打者の怪我に悩まされています。WSMVP、チーム最強打者のシーガーはスポーツヘルニアの手術によりスプリングトレーニングはここまで全試合欠場。昨年サードのレギュラーに定着したヤンは左のふくらはぎを痛めシーガー同様STは未出場。昨年GGを獲得したロウはわき腹を負傷しチームを離脱と内野手のレギュラー3人が現在試合に出ることが出来ません。ヤンは開幕戦には間に合う見込みとの報道がありますがロウは開幕ロスター外がほぼ確定、シーガーは未だ実践デビューのタイムテーブルが不透明という状況です。

シーガーにはデュラン、ロウにはマイナー契約ながらここまで打撃好調のウォルシュと幸いにも代役には目処が付いているため大きな戦力ダウンを食い止めることは出来ていますがやはり打線のボリューム感の薄さは否めません。そこでラングフォードが上位打線に入ることでチームの起爆剤となるバッティングを見せて欲しいです。

③やっぱりラングフォード見たいじゃん

戦略もロジックも何もない、ただの願望なのですが大多数のファンは同じような気持ちだと勝手に思っています(笑)昨年世界一に輝いたあの打線にフルタイムでの稼働1年目となるカーター、バッティングの鬼であるラングフォードが加わったチームを見たくないはずがありません。

他の29チームのファン?テキサスファンになればいいじゃない。

 

TEXフロント、球界関係者、ファンから絶大な期待をされているラングフォードですがまだMLB未出場の22歳です。もしMLBデビュー後壁にぶち当たり低迷したとしてもせめてレンジャーズファンだけは容易に期待ハズレ、バストと言った烙印を押すことなく今年1年を見守ってあげて欲しいなと思います。

 

総括

まとめるとー。

どれだけ凄い才能があろうとプロスペクトには成績の期待はしても成績の計算はしてはいけないと思います。

以上です。

悲願の世界一達成から。どうする家康、どうするテキサス・レンジャーズ

どうもエニグマです。

前回の投稿からおよそ3ヶ月程更新が遅れてしまい野球界に申し訳ありません。この間メジャーリーグでは様々な出来事がありましたが当ブログ的に最大のビッグニュース、イベントと言えばやはりテキサス・レンジャーズワールドシリーズ制覇でしょう。シーズン最終戦で地区優勝を逃してしまいPO開始前のチームの下馬評はそこまで高くなかったのですがレイズとのワイルドカード対決を制するとそこからポストシーズン9連勝と驚異的な強さを披露。ALCSではアストロズ相手に2-3と一度は追い込まれましたがガルシアの超人的なモンスターパフォーマンスを中心に打線が機能しアストロズ投手陣を打ち込み2011年以来のワールドシリーズ進出を決めました。WSではGAME1の9回裏のシーガーの起死回生の同点2ラン、ガルシアのサヨナラ本塁打と劇的な形で初戦を制するとその後敵地で3連勝を決め球団創設63年にして初の世界一を達成しました。

優勝のシーンはおよそ12年程度しか応援していない私のような人間にとってもフランチャイズ史上最高の瞬間を目撃しているんだな…と涙こそ流れませんでしたが非常に感慨深いモーメントでした。WBC決勝でグラブを遠くに投げた大谷、地面に叩きつけるようにグラブを投げたスボーツと対比がありしっかり個性?のアピールも出来ていて良かったです。

youtu.be

と過去の栄光の振り返るのはここまで。

ここからは来季以降のテキサス・レンジャーズ投手陣、とりわけ先発ローテーションについて考えていきます。

数日前までの2024年レンジャーズの先発ローテは以下のような構想でした。

・マックス・シャーザー

・ネイサン・イオバルディ

・ジョン・グレイ

・デーン・ダニング

・アンドリュー・ヒーニー

 

・タイラー・マーリー(2024の6月頃復帰?)

・ジェイコブ・デグロム(2024年の8月頃復帰?)

プレーオフで大車輪の働きを見せたモンゴメリー、シーズン途中にリリーフへと配置転換となったペレスの2名が今季FAとなりましたがヒーニーが来季の契約を行使したことにより先発ローテ5枚はひとまず確保。クリス・ヤングGMは今オフは課題であるリリーフの補強に加え先発のデプス強化にも力を入れていくと発言していました。その公言通りトミー・ジョン手術からシーズン途中復帰可能で2024年のみならず2025年の先発要員となれるマーリーを獲得。さらにシーズン終盤復帰するであろうガラスのスーパーエースデグロムをローテに加え質と量を兼ね備えた先発陣を構築…となるはずでした。

ところがその計画は数日前のあるニュースにて一瞬にして瓦解しました。椎間板ヘルニアによるシャーザーのシーズン序盤の欠場です。これにより来年頭から投げられる先発が4名となってしまい最低1人の先発投手を探さなくてはなりません。幸いなことに今年のFA市場は動きが遅くFAとなったモンゴメリーを始め優秀な投手がまだまだ残っていて補強の選択肢はさほど少なくはありません。

スターター獲得の必要性は述べましたが次からどのような手段(FA、トレード等)、またはどのような先発を獲得し故障者が戻るまでの先発投手陣をマネジメントしていくのかについて考えていきます。以下の4つが考えられるプランではないかと。

①FA市場に残る力がある優秀な先発投手、フロントスターターを獲得

例→スネル、モンゴメリー、ストローマン等

②故障者が復帰するまでの繋ぎと割り切りローコストな先発を獲得

例→グレインキー 、クエト、マーティン・ペレス、オドリッジ等

③プロスペクトを引き換えにトレードで先発を獲得

例→キンタナ等

④マイナーからの自給自足

例→オーウェン・ホワイト、ジャック・ライター等

可能性がある順を並べるとすると私の肌感になりますが②>>>③>④>>>①ではないかと思います。それでは順に自論を述べていきます。

①について。いきなり現実的な視点となってしまい申し訳無いのですが今オフレンジャーズがFA市場にて大物投手を獲得する可能性は低いと予想しています。その理由として最たる根拠は財政的な問題です。レンジャーズの放映権を持っていて収入源ともなっていたバリー・スポーツの破産申請により2024年以降のチームへの支払いがなくなってしまったからです。これを踏まえチームは将来の収入の不透明さから少なくとも今オフに関しては大きな買い物、とりわけ先発枠の1つに大金を投じるというムーブに消極的になるのではと推測されます。モンゴメリー、お前ともう一度共に戦いたかった…

 

②について。これが最も可能性のあるチョイスだと考えています。先発投手は最低10Mからスタート!となっているような現在の市場でも力が落ち始めている高齢のベテランであればチームフレンドリーな金額でも現役生活を続けたいのであれば応じてくれるのではないでしょうか。

私が個人的に気になっているのがジェイク・オドリッジ。昨年ブレーブスからトレードで獲得したものの今年初め静かに全休となってしまいファンですら存在を忘れていた幻の先発投手で黒子テツヤ黒子のバスケ)顔負けのステルス性能を発揮していました。1年間貢献できずチームに迷惑をかけた事、自身の復活をかけ1年5M程度で怪我人が帰ってくるまでの繋ぎ役を担ってくれないかな…と妄想しています。

 

③について。あくまで適正な市場価値であった場合トレードでの先発補強は実施されると思います。最近のヤンキース-パドレスドジャース-レイズとの間で起こったディールほどの規模で動かなくてはならない必要性はなくディラン・シーズ(ホワイトソックス)やシェーン・ビーバー(ガーディアンズ)といった大物獲得に触手を伸ばす可能性は低いというのが私の見解です。

トレードとなるとFA以上に多くの選択肢が生まれるためこれ!といった候補を絞るのが難儀なのですがあえて1名を挙げるとすればメッツのホセ・キンタナです。契約年数は2024年のみで残り1年。昨年は怪我で復帰が7月と出遅れたものの1登板辺り6イニングに迫るイニング消化、三振は少ないものの打球管理が優秀で被本塁打、被ハードヒットパーセントは目を見張る指標を見せてくれました。ただメッツが山本由伸の獲得に成功した場合はシーズン開始から白旗宣言とはいかないでしょうからキンタナ放出の確率はかなり低くなってしまいます。山本争奪戦にメッツが敗れた場合は是非問い合わせて欲しいですね。ついでにシャーザー要る?という言葉を添えて。

 

④について。今季センセーショナルなデビューを果たしたエバン・カーター、今夏ドラフト全体4位で指名されマイナーリーグを絶賛蹂躙中のワイアット・ラングフォードを中心に野手は豊富なタレントを揃えているレンジャーズですがそれとは対称に投手のプロスペクトが物足りないというのが現状です。例として挙げたホワイト、ライターも「先発投手」としてメジャーで独り立ち出来るかどうか自信を持って言えないです。ですが、もし球団が若手の成長を信じ怪我人が戻ってくるまで若手投手にスポットを割くのであればそれを自分への期待と受け取り今自分が出来るギリギリ一杯のパフォーマンスを見せてくれると嬉しいです。ブラッドフォード、先発で平均94マイル投げられないか?

連覇を向けた2024シーズンに早くも暗雲が立ち込めてきましたがまだ開幕までは時間があります。シャーザー以外の先発陣は健康な状態でシーズンイン、ヤングGMプリンストン大学卒の明晰な頭脳を活かしてこの緊急事態を乗り切るムーブを見せてくれることを信じています。

あっ、先発補強だけでなくリリーフとDHの補強も忘れないでくださいね(圧)

 

総括

まとめるとー。

今年の大河ドラマであり今ブログのタイトルにも使った「どうする家康」ですが私は1話足りとも見ていないですし何なら「どう"な"る家康」と誤った記憶してました。

以上です。

 

ぶっちゃけレンジャーズ、プレーオフ出られるの? 【後編】

どうもエニグマです。

今ブログは一昨日投稿した

ぶっちゃけレンジャーズ、プレーオフ出られるの?【前編】

の後編となります。前回は主に地区優勝争いと可能性について述べていましたが今回はワイルドカードによるプレーオフ進出について考えていこうと思います。

ここ最近のテキサスの試合状況を見ると地区優勝よりこちらの方が遥かに現実的な話になりそうですが・・・

まず現状のワイルドカード争いについて見ていきましょう。本日9/3の全試合終了時点での順位表は以下となっています(mlb.comより引用)

一言でワイルドカード争いの所感を言うなれば非常に危ないです。先月の8連敗を含めてここ10試合では3勝7敗の大ブレーキ。ワイルドカードの3枠目を狙うブルージェイズとは1.5ゲーム差、レッドソックスとは5.5ゲーム差とかなり肉薄されています。9月に入り心機一転チームの立て直しを図りたいのですがホームでのツインズ戦に2連敗。先発が好投した試合は打線が沈黙、打線が機能した試合は先発&ブルペンが粘れず僅差の試合を落とすなど投打の歯車が全くというほど噛み合っていません。また、TDLで加入以降1ヶ月半もの間無敵かと思うような剛球を披露していたブルペンエースのチャップマンもここ4試合連続で失点を喫する厳しいピッチングが続いていて大きな不安材料が発生しています。

 

それではレンジャーズが今季ワイルドカードを獲得しプレーオフ出場を果たすためには何が必要なのでしょうか?PO進出の鍵を握る5つのファクターを紹介していきます。

①9月に開催されるブルージェイズ戦、レッドソックス戦に勝利

これは至ってシンプルな考えですが9月に実施される2チームとの対戦で勝ち越しを決めることがPO進出に大きく近づくと考えられます。負けてしまうと100%ゲーム差を縮められるor離されるというリスクはありますが勝利すれば無条件でゲーム差を付けることが可能なのが直接対決の醍醐味となります。ブルージェイズは9/12から敵地で4連戦、レッドソックスは19日からホームで3連戦が予定されていてここまでには何とかチームの復調を果たし勝ち越しを決めて欲しい所です。

②残り日程が比較的楽なブルージェイズ

これはレンジャーズには直接関係ないことなのですが実はブルージェイズMLB全体でも残り日程が比較的イージーとなっています。レイズとのゲームが残り6つ残っていますがその内1カードは今季最終戦のものでその時期のレイズはおそらくプレーオフ進出を決めていて主力休養&調整モードに入っているであろうと予想されるため脅威度は大きくダウンしているでしょう。貯金5以上を持つチームとの対戦はレイズを除くと前述のレンジャーズだけとなっており美味しいスケジュールになっていると思います。プレーオフ進出ラインと一般的に呼ばれる90勝到達には残り26試合で16勝10敗ペースで勝たなくてはいけませんが十分狙えるラインでしょう。

因みにレンジャーズが今季90勝到達まで残り27試合で15勝12敗が必要となります。8月上旬のチームならともかく今のチーム状況だとちょっと厳しい数字ですね・・・

③イオバルディ、ヤンの復帰時期は?

今年6月に2度目のTJ手術によりシーズンをシャットアウトしたデグロムの不在が非常に大きいのは間違いないですがそのデグロムの穴を埋めるかの如く馬車馬のように働いていたイオバルディ、そして今季AL新人王最有力候補のヤンの負傷離脱は最近の低迷の一端となっています。イオバルディがいればヒーニーをブルペンに回しより堅実な先発ローテを形成することが出来ますしヤンがスタメンで名前を連ねていれば現在主にサードを務めているデュランをレフトに回しオフェンス力アップが見込めるでしょう。

そんな2人ですが現時点で明るいニュース、具体的な復帰時期というのが入ってきていません。ヤンは残り3週間程で試合に復帰可能、つまり9月下旬にカムバックするというスケジュールが発表されていますがイオバルディについてはブルペン投球を実施したという報道は出ているものの具体的な復帰のタイムテーブルは未だ謎に包まれています。もし復帰するならマイナー等で実戦のマウンドには向かわず直に公式戦となるのでは?とされていますが過去の故障歴を鑑みるとここで大きな無理をして欲しくないと思います。

④アウェーゲームでの奮起

ホームゲームではMLBでトップクラスの戦績(42勝26敗)を誇るレンジャーズですがアウェーでの試合では33勝34敗と負け越しています。アメリカンリーグで現在5割以上の勝率をマークしているチームでアウェーで勝ち越せていないのはレンジャーズとツインズの2チームだけでありプレーオフ進出を達成するには残り14試合の敵地での試合で最低でも5割(7勝)を目指していかなくてはなりません。

⑤最後はやはり基本的な野球

やはり最後は野球の基本的な勝ち方である「先発が長いイニングを投げ試合を作り打線がしっかり機能する」をもう一度徹底する必要性があります。ここ数週間の低迷の要因も元を正せば先発がしっかりとゲームを作れずリリーフに負荷をかけたり先発の好投に打線が応えられないなど基本が出来ていませんでした。これを再度出来ればワイルドカードはおろか地区優勝、そしてその先のプレーオフでも暴れられる戦力はあると分析しています。

 

総括

まとめるとー。

最後の1ヶ月、チーム再起の鍵は打線の爆発力を取り戻せるかにあると思います。

以上です。

ぶっちゃけレンジャーズ、プレーオフ出られるの? 【前編】

どうもエニグマです。

 

月が変わり本日より9月。前回のブログ更新からおよそ1ヶ月が経ちました。

今月のレンジャーズはTDLでの大型補強に始まりそこから怒涛の8連勝。このまま一気に地区首位を走るかと期待していましたがエンジェルス戦でデトマーズにあわやノーヒッターという好投を許した試合から投打が噛み合わず今季ワーストの大型連敗、悪夢のような8連敗を記録してしまいました。まるでジェットコースターかのような浮き沈みでファンのメンタルが試される?ような戦いぶりで8月は15勝12敗と貯金を3つプラスする程度に止まりました。

その一方、ここまで地区首位はおろかプレーオフ争いでもやや後退を喫していたマリナーズが敵地でのエンジェルス戦スイープを皮切りに8月 の快進撃で一躍地区首位の座に踊り出ました。レンジャーズ、アストロズの勝負と思われていたAL西地区の主役を奪う台風の目となり首位争いは一層混迷を極めています。

 

そこで今記事ではレンジャーズ、アストロズマリナーズの今季残り日程や試合内容から地区優勝争いを考察して行きます。実は今ブログでは加えてワイルドカードによるプレーオフ進出についても述べていこうとしたのですが文字数が多くなってしまうので前編・後編に分けることとなりました。今回は前編で地区優勝について、明日投稿予定の後編ではワイルドカード争いについて語っていく予定ですのでお付き合いしていただけると嬉しいです。

 

①日程面

シーズン終盤で優勝争いを占うとなるとチームスタッツだーメンタルだーという観点からの予想が大半ですがそれらと同じくらい、何なら一番重要なのがスケジュールであると私は思っています。アスリートたるものやはり身体が資本であり過酷な日程で根を上げてしまう、無理をして怪我をしてしまうこともありますし相手がいて成立するスポーツである以上強いチーム、弱いチームが出てくるのは自然の摂理と言えるでしょう。

西地区首位を競う3チームの残り日程を比較すると以下のようになります(@はアウェイを意味)

レンジャーズ→ツインズ×3、アストロズ×3、アスレチックス×3、@ブルージェイズ×4、@ガーディアンズ×4、レッドソックス×3、マリナーズ×3、@エンジェルス×3、@マリナーズ×4

アストロズヤンキース×3、@レンジャーズ×3、パドレス×3、アスレチックス×3、@ロイヤルズ×3、オリオールズ×3、ロイヤルズ×3、@マリナーズ×3、@ダイヤモンドバックス×3

マリナーズ→@メッツ×3、@レッズ×3、@レイズ×4、エンジェルス×3、ドジャーズ×3、@アスレチックス×3、@レンジャーズ×3、アストロズ×3、レンジャーズ×4

この3チーム比較ですとやはりアストロズが最も易しい日程ではないかと思ってしまいます。現在勝率5割以下のチームとの対戦数で見てもレンジャーズとマリナーズが共に9試合に対してアストロズは12試合。また9月からシーズン終了までの休息日の数もレンジャーズ、マリナーズが2試合しかないのに対してアストロズはその倍となる4試合もの休息&移動日が設けられていてコンディション面でも有利に働きそうです。

ではレンジャーズとマリナーズではどちらが有利でしょうか?私がこの日程を比較した当初は「レンジャーズが不利でマリナーズが有利」と思っていましたがTankathon

https://www.tankathon.com/mlb/remaining_schedule_strength

というサイトによると日程の困難さはマリナーズ>レンジャーズとなるようです。マリナーズはレイズ(勝率)、ドジャーズ(勝率)との対決が計7試合残っていてアウェーゲームが16試合とホームゲームよりも多いという日程の過酷さから見ると確かにそうかもしれません。

 

②スタッツ面

やはりチーム成績の比較は避けて通れない、ということで3チームの主要な投打のスタッツを一覧にしてみました(数字は日本時間9/1時点)

打撃と守備面はレンジャーズが他2チームを引き離し投手力マリナーズ、両方バランスよく打撃アプローチが長けているのがアストロズと言うのが上から分かるでしょう。より詳細に見ていくとレンジャーズは先発の防御率はリーグトップレベルなのですがブルペンが足を引っ張り接戦を落とすケースがよく散見されています。最後の1ヶ月でこの3チームから抜け出すためにはここ最近調子を落としつつあるスミス、チャップマンを中心にリリーバーの奮闘が求められるでしょう。

 

③ベンチワーク、経験面

この点に関してはデータを中心とした客観性のある材料が乏しく少なからず主観が入り込まざるを得ない所ではありますがやはり昨年のワールドシリーズを制し直近6年間で5度の地区Vを達成したアストロズが経験面を含めリードしています。選手同様監督、コーチ陣にも所謂「勝者のメンタリティ」が根付いているのではと実感させられます。

今季のレンジャーズは監督に2010年代ジャイアンツを3度世界一に導いた名将ブルース・ボーチー、投手コーチに名伯楽マイク・マダックスを招聘するなど充実したコーチングスタッフを揃えました。9月のラストスパートでチームを踏みとどまらせる、ブーストさせるような手腕を期待したいです。マリナーズも昨年チームを2001年振りのプレーオフに導いたサービス監督は投手マネジメント能力に長けておりこの3チームそれぞれベンチワークに大きな課題はないかと思われます。

 

◾️総括

レンジャーズファンとしてこのような発言をするのは良くないのですが以上三つの観点から客観的に地区優勝チームを考察するのであればヒューストン・アストロズが最有力候補になると考えています。戦力面で多少の上振れ、下振れがあろうと日程面やマネジメント面で他2チームに対して持つアドバンテージで逃げ切るのではないかと思います。ですがあくまでこれは客観的な見方でありこれを覆し2016年以来の地区制覇を成し遂げてくれることを期待しています。来週行われるアストロズとの直接対決でレンジャーズがスイープ勝ちとなれば一転攻勢、瞬く間にレンジャーズの地区1位の可能性が高まりますしね。

 

次回は明日or明後日に後編を投稿予定です。宜しければチェックして下さい。